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blueberry project   ブルーベリー実験農場
2008.9



2008.9.27
楽園は 開園以来ずっと広葉樹バークを使用している。 しかし チップ工場が火事になり 操業停止。 その後 組合として新たにスタートしたが 運搬トラックが大きいため 楽園には入れない。 そのため すでに2年以上バークを追加していない。 広葉樹であるため腐熟が早く 地肌が見え始めている。 そこで あちこち製材屋さんを当たっていたが 楽園から30分程度のところで 幸いにも 針葉樹バークが手にはいることになった。 しかし トラックは1tの平ボディ。 しかも バークは手積み 手降ろし。 積み込みに1時間 下ろすのに20分。 きょうは2人で3台しか運べなかった。

ウッダード 開花期間中の気象  (アメダス 秩父)
 
2006
2007
2008
降水量
120mm
31mm
154mm
降水日割合
47%
35%
39%
日照時間
140h
215h
146h
日照1h以下割合
41%
17%
39%
最低気温平均
12.0℃
9.0℃
10.3℃
最低10℃以下割合
21.9%
65.5%
54.8%
 ウッダードの開花期間 2006=4/30〜6/1  2007=4/21〜5/20  2008=4/15〜5/16

2008.9.7
果実の生長周期は 玉田ら(1988)によるウッダードの生長周期を表したグラフをみると 第1期は細胞分裂 受精後〜6月15日前後 第2期は肥大停滞期 6月15日前後〜7月15日前後 第3期は最大肥大期 7月15日前後〜成熟期 と読みとれた。
胚珠の発育不良の原因が3つあることが解ったので 2と3の時期はいつなのか。 期の幅はどれくらいか判断つかないが 通常10日程度でいいだろう。果実発育ステージ1〜2期への移行期とは6月10日〜20日 2期の初期とは 6月15日〜25日程度か。 この時期の何らかの原因とは 気象しか浮かばない。 不受精の原因とともに 化学的に詳しく調べることとする。 ちなみに 楽園でのウッダードの開花期は4月15日〜5月16日であった。

2008.9.6
楽園のウッダードの単為結果と思われたものを 朝早く行って採ってきた。 それを水平に割って 実体顕微鏡で見たものが写真だ。 種子がやっぱり黒くなっている。 不念種子? 種子の発育停止? のようだ。 
@農業及び園芸 第73巻第2号 1998(玉田)によると Edwards(1972)らの引用文献として 種子の形成及び発育過程で 胚珠の発育不良は3つのタイプに分けられ 1つは胚珠死亡の半分は不受精によるもの 残る2つは果実発育ステージ1〜2期への移行期に あるいは発育ステージ2期の初期に胚が正常に発育していなかったことによるものとしている。
A農業及び園芸 第73巻第3号 1998(玉田)によると 種子の発育周期は 果実の生長が非常に緩やかになる成長周期第2期に最も発育が進む。
 また 細胞分裂と肥大の項で Young(1952)によれば 果実の発育は 受精後果実の肥大の急激な生長がみられた第1期は細胞分裂の時期であった。 果肉のゆるやかな生長を示す時期であった第2期(肥大停滞期)には種子 すなわち胚と胚珠が急速に発育した。


原因として@からすると 受精が行われなかった。 ステージ第1〜2期に何らかの原因によって 胚が正常に発育しなかった。 この2つの要因を 今後検討してみようと思う。



2008.9.5
単為結果情報 クライマックスブルーベルの単為結果とみられる果実を採取し 水平に割って種子を調べてみた。 実体顕微鏡が手元になかったので 20倍のルーペで観察すると 種子は存在した。 ただ 20倍なので確実なことは言えないが 不念種子のようだ。 形は丸みはなくしぼんだようにすじが見えた。 色は茶褐色だった。 種子数は数えていないが 通常50粒前後(玉田)となっているが 10粒あったかな〜くらい。 今後 実体顕微鏡を使って 詳しく分析する予定。


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